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いえを売る

【プロが解説】建て替えできない家(再建築不可物件)を売却するには?


このコラムの要点をサクッと解説

? ギモン
建て替えできない不動産物件を売却する時に注意すべきこと、そして解決方法は?
A. コタエ
建築時から「敷地面積が減った」、物件の「接道が狭くなった」という場合は、将来同規模の建物が建て替えができない場合も。その場合は、原状回復を行ったり、隣地から土地を買い増して、建築時の接道確保を行うといった対策が必要になります。


こんにちは、2Line2スタッフです。

ある程度の年月が経てば、建物にも何らかの変更点が生じます。
たとえば、「敷地面積が減った」「利用用途が変わった」「接道が狭くなった」などなど。

もし建築時からあまり年月が経っておらず、何も変わっていないという物件であれば、売却する際に特別な手続きはあまりありません。

しかし建築時の内容と変更点がある場合、「物件購入後に現在と同規模の建て替えができない」という問題が生じることがあります

今回は、このように「建築時から状況が変わってしまった物件売却にまつわる課題」を解決するためのポイントを、公認不動産コンサルティングマスターである井口さんに伺いました。


不動産の建て替えができないケースと、その調査方法

建築時と現在で違う“3つのケース”とその課題点

建築された当時と現在で状況が違う不動産を売却したい場合は、何を行えばいいんでしょう?

まずは、その物件が違反建築物ではないかを役所などで調査する必要があります。
調査法の代表的なものとして、3つ挙げられます。まずはこちらを解説しますね。

一つめが、「敷地面積が変わっているケース」です。

敷地面積が変わるのは、どのような理由があるんでしょう?

土地の一部を他人に売った場合や、道路拡張で敷地の一部が都市計画道路として提供したといったことが理由ですね。

なるほど。この場合の注意点はなんでしょうか?

建築基準法への既存不適格や、違反建築物の扱いになる場合がある点ですね。それぞれ詳しく解説しましょう。

では、既存不適格物件について教えてください。

行政側の都合で、物件の容積率や建ぺい率が変更になった場合や、道路の拡幅により土地の一部が収用になり、建築当初と土地の面積がなくなってしまった場合、「既存不適格物件」になるんです。

同規模の建物が建築できない場合があり、再建築の際に同じ建物面積を確保できない可能性が生じます。

次に、違反建築物について解説をお願いします。

建築図面を提出した際に含まれていた土地の一部を他人に売却してしまった場合、「違反建築物」となる可能性が高くなります。

建築確認済証(建築する際に提出した、建築概要を記載した書類)に掲載されている敷地面積や建築面積が現況と大きく異なる場合、金融機関からの融資が否決される可能性もあります。

金融機関からの融資が見込めない場合、どんなことが起こりうるんでしょうか…?

現金で購入が可能なお客様のみをターゲットとして募集する、ということになります。
そうなると不動産の成約価格の下落といった問題が生じるかもしれませんので注意が必要ですね。

続いて二つめ、「不動産が当初の利用目的と変わっているケース」について解説しましょう。

利用目的が変わるというのは、どんな状態のことを指すんでしょうか?

「駐車場部分を店舗として使用している」「カーポートを複数設置している」「バルコニーに屋根を増設している」などですね。

これらの場合、容積率や建ぺい率オーバーと認定され、金融機関から融資ができないと判断される可能性があるんです。
建築当初の状態に原状回復した上で、売却することをおすすめします。

最後に三つめとして「道路に接している幅が、2m以下になっているケース」が挙げられます。

建築基準法第42条には、「建築物の敷地は、幅員4m以上の道路に対して、2m以上道路に接しなければならない」という、いわゆる「接道義務」が定められています。

接道(せつどう)とは…?

その土地が接している道路の幅を、接道と言います。
2m以上と定められているのは、火災や地震が起きた時の避難経路の確保などが目的で、もちろん、建築物を建てるときにも必要な項目です。この条件を満たしていない土地は建物の建築はできないんです。

そうなんですね。しかし、もし接道基準を満たしていないとどうなるんでしょうか?

建築基準法上の道路に接道基準を満たしていない土地にすでに建物が建っている場合、将来、再建築ができないということになります。

また、もうひとつ把握しておきたい点が「間口」です。間口とは、その土地が接している道路に面している長さのこと。その敷地が主な道路に接している部分の長さを指します。

間口も、基準があるんすか?

はい。この間口が2m以上あることが、建築するためには必要です。つまり、前述した「敷地が道路に対して2m以上接しなければならない」というのがこれに当たります。

なるほど!

間口が2m以上か2m未満かによって、不動産の価値に倍近く差が出ることもあるんですよ。こういう点は見落としがちなので、しっかり頭に入れておいておくといいですね。


建て替えできない不動産物件を売却するための対策とは?

不動産の測量を行う

先ほど教えていただいた3つのケースそれぞれの対策はありますか?

もちろん。まず一つめの「敷地面積が変わっている場合」の対策から解説しましょう。

違反建築と判断された場合は融資が下りないので、売却価格を相場より下げて、現金一括で購入してもらえる買主のみに絞って販売活動を行う必要があります。

続いて、二つめの「当初の利用目的とずれている場合」の対策です。
金融機関から融資ができないといったトラブルを防ぐために、建築当初の状態に原状回復することが重要になってきます。

もとに戻すということですね。

そうです。たとえば、「建築当初は1階駐車場のみだったが、現在1階を住居部分として増築している」といった場合は、「売却前に1階を駐車場のみに戻す」などですね。
建物の利用用途を見直し、必要があれば修繕などを行いましょう。

しかし、原状回復には費用がかかりますよね…。

そうですね。工事費用がネックになりそうな場合は、現金で購入したいお客様のみに絞って売却活動をすることもひとつの選択肢ですね。その際は多少、相場から値下げすることになることを念頭においてください。

最後に、三つめの「接道長さが足りない場合」の対策です。
まずは所有不動産の道路までの間口が狭くなっている場合、2m以上あるかを確認しましょう。

確認は自分で行うんでしょうか?

測量士さんにお願いしたほうが正確な数値を得られますよ。
もし接道が2m未満だった場合は、その土地単体での建築が難しくなります。

この場合は、土地の広さを広くして容積率・建ぺい率を高めることで、容積率・建ぺい率オーバーを解消できる可能性もあります。

具体的にはどのようなことでしょうか?

「隣地所有者から間口の数cm分の土地を買い増しできないかの打診を行う」です。

この場合は隣家の土地の一部が交渉の対象になりますので、ご近所付き合いなどに影響が出ないよう、誠意を持った交渉を行うよう気を配りましょう。


まとめ:建築時から変更点のある不動産を売却するには

建築時から変更点があれば、まずは調査を

建築時から変更がある不動産は違反建築物と見なされるといったこともあるから、まずどこがどう変わったか、それに対してどう対策できるのかを知るのが重要…ということなんですね。

そうですね。接道や間口など細かい点などもありますので、疑問点があれば不動産会社に質問していただくと適切な回答が得られるはずです。悩まずにぜひ、相談していただきたいですね。

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この記事の監修者

井口 忠二

公認不動産
コンサルティングマスター

井口 忠二

Tadaji Inoguchi

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株式会社アスパートナー代表取締役。
福岡県出身。明治大学商学部卒。グロービス経営大学院経営学修士(MBA)修了。
大手不動産会社に入社し、売買仲介営業を経験。東京23区エリア営業トップセールスを2年連続受賞。その後、不動産の売買賃貸仲介・管理・コンサルティングをワンストップで対応する株式会社アスパートナーを経営。売買仲介成約件数600件超。

Licenses and Certifications

宅地建物取引士
ファイナンシャルプランナー
相続士
相続診断士
公認不動産コンサルティングマスター
相続対策専門士
経営学修士MBA
損保トータルプランナー(損害保険最上位資格)
不動産キャリアパーソン