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【2021年最新】福岡のベッドタウンとして人気の西区(百道浜・藤崎)&糸島
このコラムの要点をサクッと解説
- ? ギモン
- 福岡ドームがあり、新しい商業施設や高層マンションが建設されている百道浜などがある「西区」。地価情報や地域の傾向、地域の特徴などを知りたい!
- A. コタエ
- 藤崎・百道浜などがある早良区は再開発が進行中。教育・医療の面でも充実している地域と言えます。さらに糸島では、「古民家」の大学生寮も。
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百道浜は教育・医療が充実し、地価の下落が少ない傾向
以前は、天神やその隣の大名、交通の要である博多、そして福岡市地下鉄七隈線の延伸とその沿線のひとつである六本松などについてお話を伺いました。
はい。そこで今度は、福岡市のベッドタウンについてご紹介したいと思います。前回は、箱崎・香椎・新宮といった福岡市の東側に位置する地域を紹介しました。
そこで今回は、福岡市の西側に位置する、百道浜・藤崎・糸島を見ていきましょう。
まずは百道浜です。ここのイメージと言えば…?
やはり、野球観戦からライヴなども楽しめる福岡ドームの存在は大きいですよね。さらにこの隣に、2018年に「マークイズ福岡ももち」がオープンして、買い物もしやすくなったイメージがあります。
そうですね。スーパーマーケットから衣料品、電化製品やインテリアや雑貨を取り扱う店など生活に必要なものが揃っている他、映画館やクリニックなどがあるのも特徴ですね。
そのドーム、つまりマークイズの隣にマンションが建つ予定だということはご存知ですか?
建つということは知っていますが、詳しい内容などまでは…。
ザ・パークハウス 福岡タワーズの公式サイトをご覧いただければ詳しい内容がわかると思いますが、簡単に言いますと、福岡ドームの隣に、28階建てのタワーマンションが2棟、あたらしく建設されるんです。
地震発生の際の地盤の液状化防止、免震構造などにも力を入れている一方、内装などもホテルのような高級感にあふれるつくりになっているようです。
免震構造の建物は定期的に免震ゴムを交換しなくてはならい場合があり、高層タワーには今まで技術的に採用されにくかったのですが、本物件は福岡では珍しく免震構造ということで注目すべきポイントと言えるでしょう。
価格も、近年の福岡の相場の中では安価なほうと言えます。公式サイトにも3LDKで3,988万円からと掲載されていますし、手が出せない価格帯ではないかもしれませんね。
気が早い話ではありますが、もしいずれ賃貸に…と考えた場合でも、3LDK(70平米)ですので、ファミリー層はもちろん、一人暮らしにも対応できる広さだとも考えられますね。
ということはやはり、3LDKが買い手がつきやすいということでしょうか…?
そうですね。サイズ的にも、値段としてもそう考えて良いのではないでしょうか。
またこの周辺には幼稚園の他、小・中・高等学校・大学のほか、福岡市博物館、福岡市総合図書館などたくさんの教育機関があります。
教育レベルの高い地区だと言えそうですね。
そうですね。県内屈指の進学校である福岡県立修猷館高校もあり、教育に力を入れているご家庭などは昔からこの地区を好む傾向もあります。
近くには九州医療センターや山王病院、浜の町病院など充実していますから、医療の面から見ても安心できる部分は多いかもしれませんね。
さらには、百道浜は緑地協定を締結しているから、景観も優れているんですよ。
緑地協定とは…?
土地所有者等の合意によって、緑地の保全や緑化に関する協定を締結する制度のことを指します。地域の方々の協力を得て、街を良好な環境にすることができるんですよ。
公園も多いので、ファミリー層にはとても暮らしやすい場所であると言えるでしょう。
なるほど。教育・医療にとどまらず、地域をあげて住みやすい環境にしようとしている地域なんですね。
百道浜周辺のマンション・戸建て相場や、その傾向
概要:
マンションおよび土地に関して価格下落率が低い傾向にある。戸建物件も年間に販売される物件数が少ない状況。
今後の価格下落率は、他エリアに比べて緩やかな傾向の見込み。マンション(3LDK)の場合
新築:4,000万円~1億円(現状維持)
中古:3,000万円~6,000万円(現状維持)戸建の場合
7,000万円~2億円(現状維持)
藤崎では団地の建て替えも。バリアフリー化・地域コミュニティの場へ
では続いて藤崎についてお聞かせください。こちらも福岡ドームのある百道周辺と同様に、早良区になるんですよね。
はい。天神からドームのある唐人町駅までは地下鉄で5分ほどですが、藤崎駅まではそこからさらに2駅あって、10分ほどかかりますね。博多駅からなら15分ほどで着きます。
都心部からも近く、通勤にも便利ですよね。地下鉄だけではなく、バスも通っていますし。
そうですね。中でも最近の注目トピックスとしては、藤崎団地(藤崎公団住宅)の建て替えの話が挙げられるでしょう。
藤崎団地は藤崎駅から徒歩2分ほどの好立地にありますが、近年、老朽化が問題になっていました。居住者が高年齢層になっていく中、エレベーターもなく、バリアフリー化も進んでいなかったんです。
そこで、エレベーターの設置はもちろんのこと、バリアフリー化、さらには現在4階建てですがそれを12階まで増やします。2020年の初夏に竣工予定で、入居者も増えることが見込まれます。
また、区分所有者と言うんですが、現在入居されている方の意見も、建て替え時の計画に多数取り入れていたようです。
団地を建て替えると、どんなメリットがあるんでしょうか?
住み慣れた地域や、ご近所の方など、長い間に形成されたコミュニティから離れずに暮らし続けられるというのが大きなメリットだと考えられますね。
なるほど! 人間関係を大切にもできるし、通勤もしやすい。住み続けたいという意思と、あたらしく、住みやすい姿になるという点が合致すると、より地域の活性化につながるかもしれないですよね。
そうですね。先ほどお話したドーム近くの福浜団地、また早良区の南にある四箇田団地なども、いずれは建て替えがなされてるのでは、とも予測できます。
中でも四箇田団地のすぐ隣には、早良区地域交流センター(仮称)の建設が予定されています。体育館もすぐそばにありますので、文化面に力を入れ、図書館の分館や交流ホール、演奏などもできる多目的ホールなどを備えるようです。
なるほど。そうやって、今後も再開発が加速するとも考えられますね。
そうですね。この再開発については、また次回、別の地域を紹介しましょう!
藤崎駅周辺のマンション・戸建ての相場
概要:
藤崎2丁目における直近1年間の地価上昇率は9.6%。非常に高い上昇率となっている。
また、藤崎団地の開発により、周辺エリアも含めて新築の供給戸数が伸びてきている。
中古に関してもファミリータイプが根強い人気を集めており、リノベーション済の物件が出た場合、長期間滞留することなく売れる傾向にある。マンション(3LDK)の場合
新築:5,000万円~1億円(現状維持)
中古:3,000万円~6,000万円(現状維持)戸建の場合
6,000万円~1億円(現状維持、もしくは上昇傾向)
海沿いの自然が人気の糸島。古民家を改装した大学寮では国際交流も
ところで、天神ビッグバンなどについて解説した時に、福岡市ならではの取り組みがあるとお話ししたことを覚えていますか?
福岡の西にある糸島でも、福岡ならではの取り組みがあります。
たとえば糸島の古民家を、九州大学の学生寮として貸し出している事業もあるんですよ。
古民家を、ですか? アパートなどではなく…
ええ。九州大学は学生が多いんですが、対して寮に入れる人数は限られていました。そこで、古民家を改装し、シェアハウスとして学生へ向けて貸し出しを始める企業が出てきたんです。
九州大学は福岡市にある箱崎キャンパスから糸島市の伊都キャンパスへ移転します。しかし周辺の賃貸物件が少ないことが課題に上がっていました。
そんな中で挙がった対策が、この古民家を学生寮にするという、あたらしいやり方だったんです。
古民家学生寮「熱風寮 糸」
九州大学 伊都キャンパス近接の九大生向け古民家学生寮。学年・学部を超えた様々な交流ができる。留学生も入寮可のため、国際交流を図りたい学生にも人気。
URL:https://yoka-gotsu.co.jp/
最近の寮は、一人部屋が多いですよね。プライベートは守られますが、一方でコミュニティとしての機能はあまり果たせておらず、放課後などの時間を活用した交流も昔ほど盛んではないという課題もありました。
しかしこの寮ならば、メンター(指導者・支援者などの意味をもつ先輩学生のこと)が各寮のサポーターにいますし、さらには九大への留学生がいて異文化交流の場としても活躍しています。
一人暮らしが気楽でいいと考える学生さんもいれば、シェアハウスを体験してみたい・国際交流に興味があるという学生さんもいますし、そういう方にはうってつけですね。
そうですね。交流を求める学生さんにとっては、非常に魅力的な物件だと思います。
最近は空き家問題も深刻ですが、それをうまく活用する方法になっていますよね。糸島は福岡市に隣接しているため交通の便も良く、さらに自然も豊かなんです。
糸島は、海沿いでリモートワークができるオフィスが多数あることでも有名ですよね。
現在でもその流れはありますよ。リモートワーク用オフィスもそうですが、海岸沿いの物件はすぐに取引が決まる傾向があります。やはり糸島は人気の地域なんですよ。
なるほど。郊外での自然的な生活や、人と人とのコミュニケーションを大切にするという流れも感じられますね。
そうですね。それを助けるのが再開発であったり、天神ビッグバンの記事でお話しした地下鉄七隈線地下鉄の延伸事業だったりするのかもしれません。
そういった意味でも、やはり福岡は生活がしやすい場所と言えるのではないでしょうか。
糸島地区のマンション・戸建ての相場や、物件の傾向など
概要:
直近1年間における前原駅南の地価上昇率は2.3%となっており、緩やかな上昇となっている。
一時的に地価が上昇しているものの、糸島市への世帯数において大幅な上昇はなく、取引量が伸びにくい傾向にある。
一方で、九大学研都市エリアや、横浜などの湾岸は現在も戸建分譲ニーズが高く、今後の取引価格が上昇する可能性もある。マンション(3LDK)の場合
1,000万円~3,000万円(現状維持、もしくは、やや下落傾向)戸建の場合
1,500万円~4,500万円(下落傾向)