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【2021年最新】天神ビッグバンの効果と今後の変化を予測!
このコラムの要点をサクッと解説
- ? ギモン
- 現在さかんに言われている「天神ビッグバン」。これによって福岡市はどう変わるの?
- A. コタエ
- 天神ビッグバン・博多コネクティッド・七隈線延伸事業で、さらに利便性アップ!国際交流やベンチャー創業へ、産学官民連携で進んでいきます。
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天神ビッグバン・博多コネクティッドを経て、国際交流やベンチャー創業の中心地へ
そもそも天神ビッグバンとはどんな内容なんでしょうか?
これは市役所のホームページに詳しく解説されていますので、端的に説明しますね。
福岡空港ってとても市街地に近いですよね。そのため、航空法に基づく建物の高さ制限がとても厳しいのが福岡の特徴でもありました。
しかしそうなると、最近では受験時に使用するホテルが足りないなどの課題も上がっていましたね。
そこで、容積率を緩和することで、一部の経済特区は今までよりもかなり高い建物まで立てられるようにしたんです。
これに伴い、どんな変化が出ると考えられるでしょう? ちょっと考えてみてください。
ええと…駅ビルなどでは、広く場所を活用できるようになりますよね。高層階のホテルだと部屋数も多いため、たくさんの人が利用できるようになる…とかでしょうか。
そうですね。人が多く動くんです。これからもわかるように、この天神ビッグバンの目的って「建物が古いから新しくしよう」というだけのものではないんですよ。
付加価値のある建物、快適でぬくもりのある通り、そして、あらたな雇用を生むための事業計画が、天神ビッグバンなんです。
なるほど。ただ建物を建て替えるだけではなく、そこに雇用や地域性といった新しい価値をもたらすためのものなんですね。
西鉄福岡(天神)駅の西側にある、旧大名小学校跡地には、超高級ホテルであるリッツ・カールトンが、2022年の12月ごろに開業する予定です。
福岡は中国・韓国からの観光客がたくさん来るためか、ビジネスホテルは多いですが、超高級ホテルというのはなかったですよね。これは大きな変化かもしれません。
しかも建物内にあるのはホテルだけではないんです。
災害時などでも重要な事業・業務を継続するためのBCP(事業継続計画)対応のオフィス、コワーキングスペース、イベントホール、さらには保育施設や公民館などの公共施設、インバウンド層やMICE関連イベントといった国際交流ができるスペースも用意されるようです。
宿泊施設だけではないんですね! 目的や用途に合わせて、地域の方や企業でも利用ができる施設になるんですね。
天神・大名周辺のマンション相場
概要:
新築マンションに加え、ホテル建設に進んでいる。福岡市中央区大名1丁目では、地価が前年に比べ約14%ほど上昇した。
- 2019年の新築マンション相場:3LDK6,000万円〜12,000万円(今後の予想・現状維持)
- 2019年の中古マンション相場:3LDK3,000万円〜5,000万円(今後の予想・現状維持)
ええ。このように、福岡市が推進する計画というのは多いんですよ。
九州大学の箱崎キャンパスは、今は大部分が糸島に移転しているんですが、その跡地でのスマートシティ計画「FUKUOKA Smart EAST」も動いているんです。
FUKUOKA Smart EASTとは…?
最先端の技術革新などを導入し、快適なライフスタイル・都市空間を作り出し、少子高齢化などの課題を解決しながら発展していく都市です。まずは箱崎から取り組んでいくようです。
具体的には、公共空間の活用やIoT端末による子供や高齢者の見守りなどが実施されます。
他にも「スタートアップ法人税」などの取り組みも用意されていますよ。
福岡には起業の準備や相談ができる「福岡スタートアップカフェ」などもありますよね。他の都道府県でもこういった取り組みは盛んなのでしょうか?
いえ、これは福岡市特有の動きではないでしょうか。官民連携というよりも、産学官民連携という点も福岡市の特徴ですね。
企業と大学などとの産学官民の共同研究開発を促進することで地域からイノベーション起こす、という考えをもつ「九州ヘルスケア産業推進協議会」などもそうです。
他の都市や都道府県では、このような取り組みはあまり見られませんね。
そうなんですね! 他にも福岡市ならば、アジアの玄関口として、博多港をさらに開発する動きなどもありますよね。
博多方面だと、博多コネクティッドという再開発プロジェクトがありますよ。博多駅から半径約500mのエリア内の容積率などを緩和し、ビルの建て替えなどを促進するものです。
さらに、福岡市営地下鉄の七隈線の延伸事業も、2022年の開通を予定して工事が進んでいます。
これによってさらに博多駅へのアクセス向上も期待されますね。こちらも詳しく解説していきましょう。
七隈線延伸により利便性がさらにアップ!六本松駅には生活・教育・医療などを網羅した総合施設も
そもそも福岡の人口増加の要因のひとつとして、西方沖地震、熊本地震などはあったとしても、もともと地震が比較的少ない地域ということも考えられますか?
それもありますね! 都市部から福岡空港・博多駅までも近く、さらに生活圏の交通網もしっかりしています。西鉄バスの多さは有名ですしね。
地下鉄七隈線の沿線地区は、もともとそのバスが交通のおもな手段だったんです。そこに2005年に地下鉄七隈線が開業し、実質の天神駅でもある天神南駅までつながりました。
そしてさらに延伸事業によって、あらたにキャナルシティ近くに駅ができ、博多駅まで一気につながるようになります。
キャナルシティ周辺は、現在はバスでの交通がメインの地域ですが、延伸によって買い物や、通勤もしやすくなりますね。
そうですね。福岡は首都圏などと比べてだいぶ地価が安いですから、マンションやオフィスの空室も、これから先は移住や七隈線の利便性アップなどによってかなり減ってくるのではないかと考えられています。
実際に、天神や博多周辺のオフィスにおける空室は年々減少傾向にあるようです。
七隈線の駅がある「六本松地区」ですが、最近動きがあると聞きました。こちらも詳しくお話を伺いたいんですが…。
六本松方面では、新しい施設もできてきていますよ。近年開業したのは、「ROPPONMATSU 421(六本松421)」という、総合的な施設です。
薬局や本屋、スーパーマーケット、銀行、歯科や内科などのクリニックなど生活に必要な部分を数多く網羅しています。
また福岡市科学館や九州大学法科大学院もあり、教育的な面でも充実しているんです。
福岡市科学館は、プラネタリウムのほか、様々な展示やイベントをやっていますよね。
はい。近くに学校もありますから、お子さんの勉強の機会としても活躍しますよね。さらには「SJR六本松」という、住宅型有料老人ホームも併設されています。
まさに幅広い年代の人が住んでいる地区なんですね。
そうですね。
他に教育に力を入れている場所といえば、六本松をさらに西にいくと高取地区という地域がが近年では話にあがりますね。早良区の中でも地価の上昇率がかなり高い地域となっています。
六本松周辺の相場
概要:
新築マンションが、前年比1〜2割アップで売れている。六本松4丁目地価については9%ほど上昇。現在も建築資材費が高騰し、新築時の価格が以前より高い状態が続いており、成約が少し伸び悩むのではないかと予想される。
- 2019年の新築マンション相場:3LDK5,000万円〜9,000万円(今後の予想・下降)
- 2019年の中古マンション相場:3LDK2,500万円〜5,000万円(今後の予想・現状維持)
なるほど。新築マンションが分譲時の価格よりも高く売れているマンションもあるんですね。
そうですね。六本松駅前に大型のスーパーや医療モールができたことや、少年科学文化会館プラネタリウムなどによる教育や、色々な要素が絡み合って、地区自体の価値を押し上げているとも言えます。
ただ、こういった地区の開発というのは、六本松などに限りません。
次回は福岡市の東側にあたる、箱崎や香椎の動向も紹介していきましょう。