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【2021年最新版】福岡市の土地&マンション価格の相場を大胆予想!
このコラムの要点をサクッと解説
- ? ギモン
- 2020年の福岡市の土地・マンション価格の相場予測を知りたい!
- A. コタエ
- 福岡市の中でも特に中心的な中央区・博多区・南区、そして早良区や東区の土地・マンションは、現状維持傾向が多い可能性が。
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2020年、ついにオリンピックイヤーとなりました。
そうですね! そこであらためて、今後のこの福岡市の動向についてお話を聞かせてください。
では、福岡市の中でも特に中心的な中央区・博多区・南区、そして早良区や東区の土地・マンションの傾向などについてお話ししましょう。
中央区は人口増加が続き、不動産価格も安定傾向
ではまず、天神などがある中央区からお話ししましょう。福岡市の人口増加率は約0.8%。引き続き上昇傾向にありますね。
ところで、最近お店などに行って気がつくことはありませんか?
お店といえば…コンビニなどの店員さんに外国の方が増えたことでしょうか?
ご名答です。ご存知のように、日本の最低賃金は高くなってきていますね。外国の方から見れば、日本の物価は高く、金銭的なインセンティブもある。そうなってくると、日本に来て、いわゆる出稼ぎをしたいと考えるでしょう。
そして中央区は、飲食店やコンビニなどがとても多く、慢性的に人手不足だといえます。さらに有効求人倍率も高いため、そこに外国の方の雇用が生まれているんです。
インバウンドでの観光需要もあり、英語が話せる方が必要になるということもあるのでしょうね。
そうですね、西鉄バスや西鉄電車では、掲示板やアナウンスに韓国語や英語が使われることが多くなりました。それほどたくさんの方が福岡市に来ている、という証拠でしょう。
たくさんの外国の方が来るということは、不動産の視点から見ると、民泊や宿泊施設を充実させる必要があるということですね。
また現在、福岡市地下鉄七隈線は天神南が終点ですが、延伸工事も再開され、近いうちに博多駅までつながる目処が立ってきました。
桜坂や六本松、薬院方面からも博多駅へのアクセスがよくなるということですね。
はい。天神からは地下鉄空港線もありますから、二つの路線ができますね。さらにアクセスがよくなるということは、地価も上昇傾向にあるだろうと予測できます。
土地としての価値は上がると見られるとして、その中で「住む」と考えるとどうでしょうか?
そうですね、新築のマンションを例にすると、最近では建設費の高騰などによって価格がかなり上昇し、販売状況が思わしくない物件も、中にはあるようです。値下がりすることもありうるかもしれません。
中古マンションはどうでしょう?
中古マンションの場合は、横ばいが続くのではないかと考えられます。やはり中央区は人気の地区です。仕事などに通いやすい場所に住みたいという人も多いため、価格の下落は考えにくいのではないでしょうか。
中央区(天神)の予想
- 2020年の土地相場(→):
坪単価60万円以上(現状維持)- 2020年のマンション相場(→):
3LDK(3,000万円~7,000万円)(現状維持)
※以下、各区の予想は物件条件や区内のエリアによっても異なります。
博多区は旅行・学会・コンサート需要でホテル建設ラッシュ
博多区では、ホテルの建設が今、とても多いんですよ。理由は先ほどもお話しした、インバウンドによる旅行者などからの需要です。
ホテルを検索してみましたが、博多駅の周辺にはこんなにもあるんですね!
これでもまだ一部でしょう。九州新幹線などを使って鹿児島や熊本まで行き来できるというインバウンドの需要のほか、国内からの需要としても高まっているんです。
福岡では学会などが多く開催されます。場所はマリンメッセ福岡、福岡国際センター、福岡国際会議場と、博多駅からバスやタクシーなどですぐに行ける場所にあります。
特にマリンメッセであれば、コンサートやスポーツの国際大会、モーターショー、他にも就職イベントなど様々な企画が行われていますね。
そうですね。そういったイベント時などの宿泊施設の不足も、課題として上がっていました。
このような状況が重なり、現在はホテルの稼働率が非常に高くなってきています。
同じ条件でオフィスとホテルを作った場合、オフィスは建物面積に応じて平米あたり賃料がいくらで設定できるかという計算をしますが、ホテルは1部屋あたり月間平均でいくら稼ぎ出せるかで試算します。
その結果、ホテルの稼働率が高い方が、通常のオフィスよりも収益が高くなる傾向があります。
現在のようにホテルの稼働率が高い状況であれば、オフィスからの収益よりもホテルからの収益の方が収益を上げやすいため、ホテルが増えてきているんです。
また賃貸の観点から言えば、博多区はもともと商業施設が多い場所ですから、住宅自体が多くありません。
となれば、広さが必要な物件、中でもファミリータイプが値下がりすることは少ないと予想されます。
なるほど。仕事で出張などが多い方であれば、博多駅周辺に住みたいと思うでしょうし。
そうですよね。また、博多区の動向で言えば、2022年に大型商業施設である「ららぽーと」が九州地区初出店します。
子どもの職場体験ができる「キッザニア」もテナントとして入るようで、こちらも九州初出店ですね。
場所は博多区那珂6丁目で、福岡空港からは約2km、JR竹下駅からは約800mほどとなっています。
となると、周辺地域の土地価格の上昇も予想される、ということでしょうか?
そうです。駅周辺も、博多コネクティッドで容積率が緩和され、建物も新しくなっていきます。今まで以上に、人が多く流入する場所になりそうですね。
博多区の予想
- 2020年の土地相場(→):
坪単価40万円以上(現状維持)- 2020年のマンション相場(→):
3LDK(3,000万円~6,000万円)(現状維持)
早良区・東区はベッドタウン。医療施設も充実
早良区・東区はそれぞれ再開発に力を入れ、ベッドタウンとしての役割を担っているのが特徴です。まず早良区から解説しましょう。
早良区のといえば、福岡ドーム周辺に、「マークイズももち」という商業施設が新しくでき、人が動いているという印象です。
そうですね。さらに隣接する「ザ・パークハウス 福岡タワーズ」という高層マンションでは、福岡ではめずらしい免震構造を採用していることも大きな特徴です。
他にも、藤崎団地の建て替えなどもトピックスとして覚えておきたいですね。また、早良区の特徴には、医療・教育が充実しているという点も挙げられます。
県立修猷館高校、福岡市博物館、九州医療センターなどがあり、より住みよいまちづくりにも力を入れている地域が早良区、と言えるでしょう。
早良区の詳しい内容は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
早良区の予想
- 2020年の土地相場(→):
坪単価30万円~120万円(現状維持)- 2020年のマンション相場(→):
3LDK(2,500万円~6,000万円)(現状維持)
では東区はどんな場所だと考えますか?
東区も、照葉などをはじめ、新しいマンションがたくさん建設されていて、ファミリー層に人気の土地である、という印象です。
そうですね。箱崎、香椎などの東区は、照葉スパリゾートなどの商業施設もあり、家族で楽しめる場所も増えています。中でも福岡市立こども病院があることは重要なポイントでしょう。
こちらも、ファミリー層が暮らしやすい地域になっているんですね。
そうですね。箱崎、香椎、さらに新宮などは、中央区などと比較すると、土地自体も安いです。
とはいえ福岡市中心部への通勤も十分可能ですから、ぜひマイホーム購入時には検討したい地区ですね。
こちらも、詳しくは解説した記事をぜひご覧ください。
東区(箱崎・香椎)の予想
- 2020年の土地相場(→):坪単価20万円~70万円(現状維持)
- 2020年のマンション相場(↘):3LDK(1,500万円~4,500万円)(下落傾向)
南区は好アクセス!ファミリー層・一人暮らしを問わず人気
では今回の記事の最後に、南区を紹介しましょう。南区のイメージにはどんなものがありますか?
天神や博多へ通勤する方がたくさん住んでいる地域、という感じでしょうか。
そうですね。ここ数年で特急停車駅になった大橋駅付近は、九州大学のキャンパスもありますから、学生からの需要も安定しています。
中央区にも電車などでアクセスが良いですから、もちろんファミリー層にも人気です。
「中央区ほどの家賃は払いたくない、けれど、通勤もしやすい場所にしたい」という方がたくさんいらっしゃいますから、新築・中古を問わず、取引は安定しています。
たしかに、幅広い世代やファミリー層が住んでいる印象ですね。
もともと大橋は、そんなに坪単価が高かったわけではないんです。しかし特急停車駅になったり、アクセスの良さなどの理由から、取引価格は上昇傾向にあります。
とはいえ、近年、上がり幅が大きすぎる面もありました。したがって、大橋駅付近の今後の地価動向としては、現状維持で比較的下がりにくいと考えられますね。
一方で、高宮駅周辺は土地単価が高い傾向が続いています。理由はわかりますか?
他の区のお話を聞いてきたことから考えると…医療、もしくは教育の面で優れているからでしょうか?
そうです、高宮は教育の面で昔から注目されている地区なんです。
特に西高宮小学校は有名で、この校区を優先順位の上位において物件を探すご家族も多いんですよ。
ということは、高宮周辺も物件の成約率が高い、ということですね。
そうです。空室が少なく、取引も決まりやすいのが高宮ですね。
大橋と高宮はどちらも南区ですが、一口にまとめてしまうのではなく、その校区や立地などの条件をよく考え、ご自分のライフスタイルに適した場所を選ぶことがポイントです。
南区(大橋・高宮)の予想
- 2020年の土地相場(→):坪単価30万円~100万円前後(現状維持もしくは下落傾向)
- 2020年のマンション相場(↘):3LDK(2,000万円~3,500万円前後)(下落傾向)
雇用を創出し、経済の活性化をめざす福岡市
なるほど。福岡市、またその近郊といっても、こうやってあらためて解説いただくと、様々な動きがあることがわかります。
福岡市の特徴の一つとして、「国指定の経済特区」であるということが挙げられるでしょう。
だからこそ容積率緩和などもでき、様々なあたらしい企業が入ってくることができるんです。福岡市自体が、創業の支援をしていると言えます。
井口さんが相談員(アンバサダーコンシェルジュ)を担当している「福岡スタートアップカフェ」もその一つでしたよね。
ええ。福岡市が何を目指しているのか、それは雇用の創出です。若い人が就職し、経済が発展することで、人口が増え、さらに福岡が活性化され、ひいてはそこに暮らす皆さんの生活が豊かになります。
ぜひ福岡市・福岡県への興味をもって、生活をしてみてください。様々な発見があることでしょう。